家紋四方山話(東山殿紋帳)
室町幕府八代将軍足利義政の時代の中で、1467年~1470年の間に書かれたという、日本最古の家紋帳です。上図はその冒頭に描かれて家紋です。現存する本は28冊です。
そんな500年前の貴重な本を私が手するわけがありません。これは国立国会図書館デジタルコレクションからダウンロードした資料です。
「二引き両」紋これは足利家を代表する家紋です。まだ家紋が普及していない時代の戦場の陣幕には縦や横の太い線が描かれていました。この線を表していると言われています。
「桐」紋は平安時代には皇室紋でしたが、それを天皇から足利家に下賜されて、足利家でも使うようになったのです。それで源義家の名がここに乗っているのでしょね。
「桔梗」紋は土岐家の祖土岐光衡が戦場で兜に桔梗の花を挿していた事から、土岐家の家紋になったと言われています。美濃の主であった土岐家の「桔梗」紋は時代と共に明智家(明智光秀)や土佐の坂本家(坂本龍馬)と引き継がれて行きました。
坂本家の「組み合い角に桔梗」です。
源義光からから武田家へと移る時代はまだ「松皮菱」紋のようでした。
後に菱紋は「割り菱」が使われようになりました。これは菱形を四つに割った意匠です。
上図の文章にも割菱と書かれていまして、この時代にはまだ「武田菱」とう言葉は出て来ません。「武田菱」という言葉は武田家が滅亡後に使われたという説があります。そして割りの線の太さが違うのです。微妙ですがね。
東山殿紋帳という表題は応仁の乱の時の、東軍側の武家の家紋を描いたという事です。
260の武家が載っています。追々に紹介して行きます。
ちなみに西軍側の紋帳は無いようです。
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