家紋のブログ

家紋あれこれ

会社勤務の頃、業務上どうしても家紋を覚える必要がありました。
現役を離れて数年が経ち、ウォーキング中にふと見上げた蔵の家紋に昔の記憶が甦りました。
お寺や神社、旧家の蔵、商店の看板やのれん、お墓など見て歩いています。
学術的な難しい事は解りません。あくまでも見て楽しむ。
珍しい家紋に出あった時の嬉しさ、そんな価値観を共有出来る方がいれば嬉しく思います。

家紋四方山話(見聞諸家紋)

前回に引き続き「見聞諸家紋」より、今回は鳥以外の生物を考察してみました。
生物を家紋とするのかは、その生物の形や動きにあやかろうとする様です。
六点取り上げましたが、どれも現在の家紋資料には同図はありませんので、資料のなかで一番近いと思われる図を掲載しました。
四点は家紋資料のままで、二点は家紋資料の図を基に修正を加えて、見聞諸家紋の図に近い図として掲載しました。どれがその二点か見つけてみて下さい。


「蝶」紋は、羽をたたんで休んでいる姿を「揚羽蝶」と言います。昆虫学とは全く関係は無く、図の形を称しての言い方です。
蝶は優雅に舞う姿から、公家に多く用いられました。それから見聞諸家紋に有るように平家一門から織田家へ、備前池田家へと今に繋がっています。
「海老」紋の海老は、お目出度い席やお正月に欠かせな生物です。長い髭と曲がった尾は、腰が曲がるまで長生きをすると言う、長寿を表している瑞祥的な意味で用いられています。
「獅子に牡丹」紋は中国から渡って来た紋様と言われています。
百花の王である牡丹は、獅子が好んで食べたという伝説があり、獅子は百獣の王であるライオンの化身であり、日本では寺社飾りの狛犬が獅子の化身であると言われています。
そんな強さから尚武的な意味で用いられました。
「馬」紋は、人との関わりは古くからあった生物ですが家紋としては少なく、ご存知の「相馬野馬追」の福島県相馬地方が馬を家紋として用い始めた様です。
話は解かりやすいですね。ただ相馬氏の家紋は杭に繋いだ「相馬繋ぎ馬」が定紋です。

   相馬繋ぎ馬