家紋のブログ

家紋あれこれ

会社勤務の頃、業務上どうしても家紋を覚える必要がありました。
現役を離れて数年が経ち、ウォーキング中にふと見上げた蔵の家紋に昔の記憶が甦りました。
お寺や神社、旧家の蔵、商店の看板やのれん、お墓など見て歩いています。
学術的な難しい事は解りません。あくまでも見て楽しむ。
珍しい家紋に出あった時の嬉しさ、そんな価値観を共有出来る方がいれば嬉しく思います。

家紋見て歩き(神社紋)

ここに掲載したお四社のお稲荷さんは、日本中の何処の地域にもある小さなお稲荷さんです。地域の人に守られ大切にされ、その存在は地元の人以外はあまり知られていません。
稲荷神社は京都の伏見稲荷大社を総本宮とし、全国に3万から4万ぐらいあります。それと屋敷神という個人の敷地内や会社の敷地内ビルの屋上など、山野や路地にある小さな祠を合わせるとその数は計りきれません。


そんな稲荷神社に「宝珠」紋が飾られているのを多く見かけます。なぜ宝珠紋なのか。
これは「如意宝珠」といい、仏教で宝の玉を表します。「思うままに願いを叶える珠」という意味があるそうです。ではこの珠の正体は、諸説あるようなのでここでは省略します。
では神社に仏教のものがなぜ飾られているのか、明治以前は神仏習合でしたので、明治の神仏分離令以後もそのまま残ったと思われます。
その分離令以後に稲荷信仰は神道系と分離令を免れた仏教系と分かれました。神道系の代表は伏見稲荷大社で仏教系の代表は愛知県の豊川稲荷です。ここは曹洞宗妙厳寺といい神仏習合時代からそのまま稲荷信仰がま守られています。ただ名は豊川稲荷として知れ渡っています。本殿に飾ってある大提灯には「稲荷宝珠」が描かれていますね。
 

    

稲荷神社に「宝珠」紋が多くあしらわれているのは、この様な事が関係していると私は思います。近くのお稲荷さんに行ってどんな紋様が飾ってあるのか見て下さい。