家紋のブログ

家紋あれこれ

会社勤務の頃、業務上どうしても家紋を覚える必要がありました。
現役を離れて数年が経ち、ウォーキング中にふと見上げた蔵の家紋に昔の記憶が甦りました。
お寺や神社、旧家の蔵、商店の看板やのれん、お墓など見て歩いています。
学術的な難しい事は解りません。あくまでも見て楽しむ。
珍しい家紋に出あった時の嬉しさ、そんな価値観を共有出来る方がいれば嬉しく思います。

家紋四方山話

ここに取り上げた家紋は、壱万種を超える中で希少な家紋です。
女紋、分家紋と明示されているのは、この2紋だけです。
黒田家。皆さんご存知の、大河ドラマにもなった黒田官兵衛の家系ですね。
黒田家でこの女紋が何時からどの様に、使われたのか。
私は郷土歴史家ではないので、詳細は解りませんが、黒田藤と同じ藤を意匠した
ものですね。廻りも同じ様に左廻りになっています。
黒田藤は「三つ藤巴」を少し形を変えたものです。

日本中に数ある大名家の中で、はっきりと女紋を作ったのは黒田家だけ。
その真意はどこにあるのか。剃髪した黒田如水に聞いてみたいですね。


民法の祭祀権は、遺産相続の際に相続する墓地、仏壇、神棚等の事ですが、これは
いくら高価なものでも非課税ですね。それに伴う寺の檀家や神社の氏子の付合いも
引き継ぐ事となります。現代ではその家の誰かが相続しますね。
しかしその昔は、必ず長男でしたね。そしてその家紋も引き継ぐ事となるのです。
では二男三男はどうしたか。分家として独立し、そして直系の家紋は継ぐ事は出来ません。大体本家の家紋を少し変えて、自家の家紋とする場合が殆んどです。
分家の分家の分家と、変形紋は際限なく増えていくのです。
本多家はこの分家紋をどこまでの分家に、ただ分家は多々あったでしょうから、
これ一つだけでは足りないでしょうね。

      

左から「本多捻じ葵」「本多束ね葵」「本多葵の丸」
本多家の苦労が窺えますね。