家紋のブログ

家紋あれこれ

会社勤務の頃、業務上どうしても家紋を覚える必要がありました。
現役を離れて数年が経ち、ウォーキング中にふと見上げた蔵の家紋に昔の記憶が甦りました。
お寺や神社、旧家の蔵、商店の看板やのれん、お墓など見て歩いています。
学術的な難しい事は解りません。あくまでも見て楽しむ。
珍しい家紋に出あった時の嬉しさ、そんな価値観を共有出来る方がいれば嬉しく思います。

家紋四方山話(鬼)

節分は過ぎてしまいましたが、節分には欠かせない鬼について、家紋の中の鬼について考察します。鬼は「強い」「悪い」「怖い」「大きな」「物凄い」という様なイメージで語られている様です。日本各地に溢れる程の鬼にまつわる話がありますので、特定な定義は無いようです。その事を踏まえて見てみますと、まず家紋の中に鬼という項目はありません。


鬼を直接描いているのは上図の3項目だけで、それも顔だけで鬼全体を描いている紋は
ありません。そして武器としての金棒もありません。
他には植物紋の中に多く見られる、イメージとしての鬼です。葉の縁を尖らして近寄りがたい強さを表しているのでしょう。節分に柊の葉を玄関に飾るのと同じイメージですかね。
植物紋の中でも花を意匠した紋には鬼は殆どありません。当たり前ですかね。
そして柊紋には鬼葉の意匠はありません。紋全体が鬼ですから、これも当たり前ですね。
下図はとても珍しい鬼紋です。こちらは資料の中でしか見る事はないでしょう。

左一つ鬼丁子巴